住宅が古くなって使い勝手や耐久性に問題が発生すると、リフォームや新築についての検討の時期に来ているといえるでしょう。同じ場所に済み続ける方法としては、旧宅を解体して注文住宅を新築するという方法と、リフォームを施して快適な住宅に生まれ変わらせるという方法があります。近年はリフォームの技術水準が大きく向上してきていることもあり、費用の観点からもあえてリフォームを選択する人も増えています。
一戸建ての注文住宅を新築するとなると、建物本体価格だけでも2千万円から3千万円程度は必要となります。ローコスト住宅メーカーで建築したり、床面積を減少させたりするとそれ以下の価格帯でも実現は可能であるものの、新築住宅ならではの機能性や快適性をある程度犠牲にすることにも繋がります。やはり良い住宅を実現するためにはある程度のコストを見込んでおくことが重要です。
しかしリフォームの場合にはその費用を大きく圧縮させることが可能です。リフォームを行う住宅の広さや、使用する住設機器のグレード、工事内容によっても違ってきますが、新築同様の快適性とデザイン性を実現できるとしているリフォームを施工した場合、同じ広さの注文住宅を建設する場合と比較するとおよそ2割から3割程度のコストを削減できるとされています。つまり、3000万円の住宅と同様の仕様や広さの住宅を、2000万円台前半という価格で実現できる可能性があるという計算になります。またリフォーム部分を絞り込むことによってさらにそのコストを下げるということも可能です。
もちろん費用の面以外でも、住宅の基礎がしっかりとしており構造体自体には問題がない場合や、現在居住している住宅に深い愛着があり解体することは心苦しいなど、さまざまな理由によってフルリフォームを選択する人もいます。
構造体には大きく手を入れずに外壁張替えや屋根の葺き替え、内装や建具、水回りの交換を行う場合では1000万円前後から施工が可能となりますし、基本的に内装のみを重点的に行う場合であればさらにコストはおさえることが可能です。
ただし、リフォームを選択した際に気をつけたいのは耐震性です。注文住宅メーカーでは住宅の耐震性にも大きく力を入れています。リフォームを行う際にも必要に応じて補強工事を行い、注文住宅並みの耐震性を確保したいものです。大きな地震から家族の命と財産を守るために、耐震構造においては十分にコストを掛けることをおすすめします。