一戸建てリフォームと間取り

一戸建て住宅のリフォームは、住宅の築年数やメンテナンスの状況、建物の構造により大きく費用が異なり、住宅の建築工法によっても間取りの自由度が大きく異なります。その為、リフォームの見積もりを依頼する前に自分の住宅の建築工法や住宅の現状、家族がリフォームに望む事、リフォーム範囲などを明確にしておく必要があり、見積もりの際にはしっかりと事前に明確にしていた事柄を伝え、専門家の見地からできることと、できないことを判断して貰いながら間取りを作成します。
住宅の建築やリフォームは、新築の注文住宅と同様に建築基準法や用途地域、条例、建築協定など多種多様な規制をクリアする必要がありますが、耐震化工事や断熱工事などに対する助成制度、高齢者住宅改修費用支援制度、障害者住宅改造費助成制度などリフォームをサポートする制度もあるので、適用出来る助成制度の利用を念頭に置いたリフォームの間取りも検討する必要があります。
しかし、リフォーム業界は、昨今のリフォームブームの影響で異業種からの参入業者や実績の少ない業者など全国に約80,000のリフォーム業者がいるとされ、営業マンによっては助成制度に関して精通していない事も多いので、見積もりを依頼する前に自分で政府や市町村のホームページで確認しておく方が良いとされています。特に耐震化工事に関する助成制度は、阪神淡路大震災を経て東日本大震災以降更に拡充している市町村もあり、市町村によっては国と県、市町村などで2重3重に助成金を受け取る事が出来非常にリフォームに役立つ事があります。一戸建てのリフォームは、在来工法とも呼ばれている木造軸組工法や鉄骨系、コンクリート系の建築工法の場合には、柱や梁で住宅の強度を確保しているので比較的自由な間取りの変更や大空間の間取りが可能とされています。
木造軸組工法は、移動出来ない梁が数多く組み込まれている鉄骨住宅に比べて更に間取りの自由度が高いとされています。対して、壁全体で支えるコンクリート系や木質系のツーバイフォー工法は、一定基準の耐力壁を確保する必要があるので大きな開口部や大きな空間などの耐力壁を削ってしまう間取りには制限があります。理想のリフォームを実現する為に耐力壁の撤去場合には、大掛かりな補強工事が必要となりコスト的に高くなります。リフォームの間取り変更は、営業マンや関連本などの情報やアドバイスに流される事なく、生活の動線や風通し、採光、予算などを熟慮した間取りを作る必要があり、当初の予算を大きくオーバーして経済的に日々の生活を圧迫しない様に注意する必要もあります。